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2020-01

神様物語⑤ 小柄な老人

つづく。


「人をまとめる。人と協力をする。その中で事を為す。またその中で、己自身成長する。」

ゆっくりと噛み締めるように、老人は口を開きます。

「それには1人ひとりの顔色を窺ってもしかたない。腹の中の中までは誰にもわからぬしの、当の本人さえ、自分の本心をしっかり掴んでいる人間の方が少なかろう。

機嫌をとっても仕方ない。おだてることも、褒めることも、必要じゃが・・・そう重要ではない。

すべてを本心で話しても、嘘をついても・・・・これは生きる上で仕方ない、”必要なこと” かも知れぬが、大切なことではないの。」


「・・・・・・・・。」


「”どんな生き方がしたいのか” それが解れば、ただの思いつき。それを実行に移せば、それがようやく信念となって言葉にせずとも人に伝わる・・・・まぁ、言葉にすればそんな所かの。」

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神様物語④ 小柄な老人

つづく。

「男が抱えておった問題。これをすべて洗いざらい吐き出して貰った。ブツブツと、話は行ったり来たり、4・5日はかかったかの・・・・・

木の実を拾う山を増やせば、他の一族とぶつかり合う機会も多くなり、舟をこしらえ漁に出れば海に飲まれ帰って来ぬ者も増え、雨が降らねばすべてが渇き、雨が多ければ川が溢れ村を飲み込み、体が熱くなり鼻から水が垂れ息がしにくく、喉が赤くただれ苦しみ、みるからに力が衰えていったものがあれば・・・・その者は自ら動けぬゆえ、村のために皆で泣く泣く山に運んで・・・・・置き去りにすることもあったの。

狩りにでた男が怪我をして血を流して帰ってくれば、清き水で傷口を洗い流し、血が止まる草木で抑えると運が良ければ気枯れが防げるのを教えてやったのはわしじゃが・・・・・それでも日々の悩みは多かった。」


「話の腰を折るようで、申し訳ございません。ご老人はどうやってその知恵を手に入れられたのですか?」

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神様物語③ 小柄な老人

つづき。

「わしはの、あの遠い昔の青年の背中を一目見た時、、、、いろいろ想う所があった訳での。そこには、想いがあり、魂にはまだ若い若い力が宿り、必死で手探りでも前に進みたいという情念の様なもの・・・・さて、信念や覚悟と申すものには程遠かったがの・・・・そんなもの、あとから付いてくるだけの話、初めより持っておる者なんてそうおるまい、はははは。

・・・まぁ・・・・一言で申せば・・・・そうじゃの、”感動” したんじゃよ。青年の震える魂が、わしの古枯れた魂に伝わって来たんじゃよ。」

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神様物語② 小柄な老人

つづき。

小柄な老人は静かに話はじめました。

「そうじゃの。はるか昔、その青年と逢うた時も、その青年は半分、ベソをかいての。海辺に座り込み、何やら思案の最中じゃったよ。」

「・・・・・・・。」

「聞けばどうやら大王の娘を妃にもらったは良いが、邑造りを任され、自分には到底無理じゃと嘆いておったの、ははははは。」

「む、邑づくり・・・ですか・・・?!」

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神様物語① 小柄な老人

時刻は夕暮れに差し掛かった頃。

いつもの駅で降り、いつもの帰宅までの道のりをトボトボと歩いて帰るスーツ姿の青年がいました。

「はぁ、、、、」

大きくため息をつくその姿、年齢は20代後半でしょうか。帰りの電車で最後の体力を使い切ったのか全身から覇気は感じられず、瞳と眉には憂いを漂わせてはおりますが、高価でセンスのよい鞄に、磨かれた革靴。

繊細な中にもどこか身なりと品のよい青年です。

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