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魔法の杖を持った神の話①

  • 2012-03-01 (木) 12:45
  • 神様

え~っと、ここ最近で正直久々に神経を使った仕事が一段落したので、久しぶりに神様のお話です(笑)

『魔法の杖を持った神の話』

ある所に、ある村がありました。その村は山里の奥深く、田んぼも少なくとても貧しい村・・・・・・・。遠い都では力ある者同士が権力争いの戦に明け暮れ、夜も真っ赤に空を赤く染める中、ここの村だけはいたって平和・・・・・・・と思いきや、人口が少ないせいか、いつもその村の村民達はいがみ合ってばかり。

その小さな集落の中でもやれあそこの家は貧しいと、あそこの亭主とあっちの嫁は不倫している、ここの家は実はこれだけの借金があると。戦はなくとも、小さな戦争ばかりを起こしている村でした。

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その小さな村で、ひときわ存在感のない老人・・・・それが山田の爺さん。

目はいつもつぶっているかのように、垂れたまぶたに隠され足が悪いのかいつも杖をついて歩いております。白いヒゲは顔からボウボウと長くたれ・・・もう”顔”っていうか・・・・”ヒゲっ!” って感じです。そのせいもあって、表情はまったく見えずその上、いつも汚い格好をしてたもんだから・・・・・・案の上、村の中では不気味な存在。

「おい、また山田の爺さんがぼんやり立ってるぞ。」

「薄気味悪いんだよね~あの爺さん。石でも投げてみようか?」

心ない村民が投げた小石が、頭にクリーンヒット。でも山田の爺さんは首をかしげて空を見上げるばかり・・・・・・・「ほら、やっぱりあの爺さん絶対、頭がおかしいんだって!(爆)」 

村民が嘲笑を残して去っていく中、また杖をついてぼんやりと歩きだした山田の爺さんの前に、ある若い女性が通りかかりました。なんだかとても暗い顔をしております。

「お爺さん聞いて。もう悔しくて悲しくて仕方ない・・・・・・・。」

山田の爺さんは返事をする代わりに、少しその目を見開いたような、動いてないような・・・・

女性は気にせず喋り続けました。

「誰も私の事、解ってくれない。解ろうともしてくれない!毎日毎日、機織り工場に行っては皆と仲良くしようと自分なりに頑張って。お茶も汲んで、皆の不満も家族や知人の悪口もニコニコ聞いて、その人の為に出来るだけ傷をつけないようにアドバイスをしてっ!足りない物があれば持っていき、気持ち良く渡してやって。こんなに神経使うのはもう嫌!!・・・それなのに・・・・・それなのに、誰も心から感謝をしてくれない・・・・・・私を愛してくれない・・・・・・誰も私の心を理解してくれない・・・・・・・もう我慢も限界!!あんな連中と毎日顔を合わせるのはうんざり!!わたしはこんなに頑張っているのに、こんなに辛いのに・・・・・」

おいおいと泣きだす女性とは対照的に、山田の爺さんは突っ立ったまま。

そして一通り、女性が泣き終わるとおもむろに手にした杖で、そっと女性の足元を指す。杖の指した先には、その女性の足元の傍らに小さくとも誇らしげに咲いている一輪の白い花・・・・・・・・

「・・・・・・え?・・・・・・・・・・は??」

一瞬、何の事やらさっぱりわからず、ぶっちゃけ腹いせに一発殴ろうかとさえ思っていた女性の視界が突然、白く透明な膜に覆われました・・・・・・・

「・・・・こ、ここは・・・・・??」

夢なのか、夢じゃないのか、しかし確かに女性の頭の中には幻の様な光景がさまざまと浮かんできます・・・・・・・・・・・

広い野原。今立っている場所とは少し違う光景でした。

そこに風に吹かれて飛んでくる、一粒の小さな花の種。

種は地面に落ち、そこから雨が降り風が吹いて種の上には砂がかかって地中に埋もれ・・・・・・ようやく根が出てきたかと思ったら、土が硬くてなかなか根がはれません。それでも種は、必死で根を張りありったけの力で伸ばそうとする。

ようやく根が張り、今度は天に向かって芽を伸ばし始めた時に、たまたま通りかかった牛車の車輪につぶされてしまいましたが、、、、まだまだ芽は諦めません。その上から、さらにまた芽を出し茎を伸ばし、太陽の光を浴びようと精一杯葉を広げようとする。

ようやく葉を広げたかと思いきや、今度は通りすがりの人がになんとな~く、その葉をむしりとられる。それでもめげない白い花は、必死に大雨や大風に耐え、あらん限りの力をふり絞って美しい花を咲かせようとする。

つづく。

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コメント:3

己亥ママ 12-03-01 (木) 17:57

こんにちは!村雲さん。もぉ~、面白くて怒りさえ感じちゃうじゃない!
なんで、続くなの…?
早く、続きが読みたい!コレって、我慢が出来ないオバサンへのいじめ?かな?

花は…、山田の爺さんは…若い私に似ている娘さんは…どうなるの?
ねぇ、きっと他の方々もワクワクして待っていると思うわ!
ね!

びーぱぱ 12-03-02 (金) 0:04

早く続きが聞きたいです(>人<;)

管理人 12-03-02 (金) 1:04

己亥ママさん
え~~~~?!まぁいいや(笑)単なる物語ですから気にしないで下さいね!

びーぱぱさん
ありがとうございます。最初、「あら~やらかしちゃったかなぁ~」と思いつつ、コメント頂けるとホッとします(笑)

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