続き。
道真様の栄華が極められた時。
人としての心からの幸せを感じていたのは時はこの時かも知れません。
60代、醍醐天皇に譲位(天皇の代を譲る)された59代宇多天皇でしたが、「上皇」として宇多天皇の支配は続き政治を監督し続けました。
このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
「この旅は忙しく、手向山の神々様に捧げる幣も用意してありません。せめて、この美しい手向山の紅葉をお受け取りくださいませ・・・・・」
これは百人一首に納められた道真様の一句です。上皇(元宇多天皇)にお供をされ手向山八幡宮に参拝された時の歌です。いつまでも、どんな地位に立たれても神々様に畏敬の念を忘れていない事が解る歌ですね。
「わしは精一杯、努力してきた。人の妬みや中傷を気にも留めず、ただ淡々と私の進むべき道を。神々様が照らしてくれた道を、わしはしっかりと歩んできた!神々様、ありがとうございます!道真、人としてここまでようやく到達できました・・・・・!」道真様の上に、天皇と藤原家の二人しかいない右大臣の立場を得たのは道真様、55歳の時。ついに人としての最高位と名誉を手に入れました。
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし、道真様がこの世の春を謳歌している最中、、、、静かに、黒く得たいの知れない雲はもう道真様の足元の一歩手前まで来ていたのです・・・・・・。
「畜生め!誰のお蔭で天皇の座についていられると思ってるんだ!!しかも、事もあろうに身分の卑しい菅原の血をわしの次の座、右大臣にまでしおって!!うぬ~・・・・・どうしてくれようか・・・・・・・・・。」
「落ち着いて下され、左大臣(藤原時平 ふじわらのときひら)様。天皇の前に、まずはあの切れ者の道真のやつを始末されぬと・・・・・かえってこちらの足元を掬われますぞ・・・・・・・」
「おのれぇ~道真・・・・・。何か良い手立ては無いか!!」
「はっ。実は・・・・ごにょごにょ・・・・・にょにょにょ・・・・・・・・・・・」
「ふっふっふ・・・・ちょっと強引じゃが良き考えじゃ。お前も悪よのう。。。。。」
一方その頃、道真様は。
「どうやら最近は、わしに声を掛けてくれる者も少のうなったの。これも仕方あるまい、政治を行うものとは孤独でもある。少し寂しくはあるが、わしの道が正しかったという証かも知れぬの・・・・・・・。」
「道真様。御機嫌はいかがじゃろうか?」
「おぉ、これは三善清行(みよし きよゆき)殿。お元気されておるか?」
「わしは元気じゃ。それよりも今日は道真様に話があって参った。どうかの、人として昇るところまで昇った道真様、真に目出度くもあり尊くもあるものじゃ。・・・・・そこでじゃ。どうやら藤原一族が不穏な動きをしておるとの噂を耳にした。もうこれ以上、上がる地位も名誉もあるまい。そろそろどうじゃの、引退を考えられたら・・・・・・・・・・」
「何をおっしゃる!時平ごときにこのわしが足元を掬われる筈は無い。わしは、、、、わしはただ、民や国を想うて、そしてわし自身を磨いてようやく右大臣の地位を手に入れたばかりではないか。わしは間違った政ごとをやっておる訳ではない。去年、わしの次の娘が醍醐天皇の妻になったばかり。もう少しわしが目を光らせて置かぬと・・・・・・・・」
「・・・・そうか。もう一度、よう考えておいて下され・・・・・・・。」
道真様は儒教思想を基とし、無駄のない政治・潔白な政治を心掛けましたが・・・・・そこに私腹を肥やしていた貴族の恨みを買い、またあまりの出世の早さ多くの妬みを買っていた事に気付いておりませんでした。
否、見識も広くすべての分野に精通していた道真様が気づいていなかったとは考えにくいですね。
唯一、気づいていなかったのは・・・・・そういった人の妬みや恨みをエネルギーにして自分が頑張ってきた事。おそらく気づいていても決して認められなかったのではないかと勝手に推測します。
そして、、、、ついに事件は起こりました。
「上皇、大変でございます!!道真様が、、、、」
「何?!どうしたと言うのだ!!早く申せ!!!」
上皇(宇多天皇)がその事実を知らされた時、すぐに駆け付けたのですが・・・・・・予め仕組まれていた醍醐天皇と藤原一族の者に阻まれ、醍醐天皇への面会も謝絶される始末でした。これが世にいう『昌泰の変(しょうたいのへん)』、道真様が右大臣に昇格されたすぐの話です。
・・・・・これ、クリスマスまでに終わるんでしょうか・・・・・・・・・
一気にスパートかけます!無駄とは知りつつ、目標は年内オール3位以内!(爆)
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続く。
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コメント:7
- もっち 10-12-21 (火) 23:23
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管理人さま こんばんは。
何故か ここにきて私の周りの環境がバタバタ騒がしく
案の定つられてバタバタしている今日この頃です。
私も気持ちを切り替えて、
みんなお互いそれぞれの人生があって
それぞれの生き方があるのだと 言い聞かせております。
さて、道真さまの昔話、
全く飽きてもないですし興味がなくなってもないですよ~(笑)
ただただ、私の中の何かとダブって胸が締め付けられる思いです。
子どもにも、笑顔を絶やさずに成長するようにと、育てていこうと思います。
管理人様、いつもありがとうございます。 - kabosu 10-12-21 (火) 23:39
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管理人様
コメントせずともワクワク拝見していますよ(^^)!
(お返事が大変かな・・との母心。)
神様を大切にされていた道真様だったのに、、、
黒い雲を追い払ってほしかったな・・神様・・。 - 高野山学侶 10-12-22 (水) 8:22
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よく天神社と八幡宮とが一緒祭られたりするのが多いですがそれほど信仰が多かったんですかね…
- 有希 10-12-22 (水) 9:37
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道真公の神様に対する想いの深さに、考えさせられるものがありました。回を追う毎に人間の業とは何と哀しいものかと思ってしまいますが、最後までしっかり勉強させていただきます!管理人様、大変だとおもいますが、応援してます☆
- マルッチ 10-12-22 (水) 20:54
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道真様無念ですね・・・
三善清行様も報われない。
クリスマスが終わったら新年ですね~
お世話になりました。 - 管理人 10-12-23 (木) 1:41
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もっちさん
ありがとうございます(笑)まぁぼちぼち行って下さい。問題も時間が解決するって事もございます。良い年末年始を!
kabosuさん
あらら、、、、余計に気を使わせてしまって貰って申し訳ないです(苦笑)道真様もやっぱり元人間なのですね、はい。
高野山学侶さん
それは「流行神信仰」というものがあってですね、、、、今のスピリチュアルブームに似て異なる様なものが、、、、詳しくはあとがきで。
有希さん
ありがとうございます。今年最後は道真様!気合充分に書かせて頂きますmm
マルッチさん
こちらこそ・・・・・・・・・ってまだ早いですって(笑)来年もよろしくお願い致しますmm - 葉月 10-12-23 (木) 20:55
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続きを毎日楽しみにしています(*/ω\*)
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