続き。(この話はいつまで続くんだろう・・・・・・・)
その日から、このスサノオ帝国の正統な後継者となる為に大己貴様の特訓は始まりました。神としての心得、民への心使い、国の治め方、農地の耕し方、治水の技術、戦の戦い方・・・・・ありとあらゆる技と心を習得していく日々。それは辛いものでしたが、ただそれだけではありません。スサノオ様には「心」がありました。熱い心。それは時として厳しさとなり、時として愛や情となり全身全霊で大己貴様を育て、それに大己貴様は応えようと必死でした。
「立てっ!立つんだ、大己貴~~~!」
「は、はいっ、先輩!オレ、頑張るッス!」
「バカ者、先輩ではないっ。お前の義父だろうがっ!罰として腕立て追加で100回だっ!」
「はい、先輩っ!」
「よし、さらに追加だ。頑張れ!」
そして、ある夜の別室では・・・・・・・・・・
「大己貴のやつ、相当オヤジさんにしごかれているようだな(笑)」
あぐらをかき盃の酒をふくみつつ、苦笑いをする偉丈夫・・・・・この神は 五十猛(いそたける) と呼ばれる神。(後にヤマトタケルと歴史書を編纂され登場)武器をとれば向かうところ敵なし。しかし、無益な殺生を好まず、情に厚く心のやさしい自然をこよなく愛する神として、多くの民に慕われているスサノオ様の長男です。一度、スサノオ様と共に故郷に戻られ、そこで珍しい草木や食物のた種を持ちかえり日の本の林業に大きく貢献する神様です。
「あいつも良く頑張ってますよね・・・・・・」
相槌を打ちつつ、杯を重ねる神は弟神にあたる日子穂穂手見(ひこほほでみ)の神。後の物語に「山幸彦(やまさちひこ)」と呼ばれる名で登場され、実質は今でいう福岡県糸島市をお治めになられる神。当時の 『怡土(伊都)の国』(現糸島市あたり)はその後、続々と渡来してくる神々が多かった為かなり重要な地だと思われます。またそこを任されるというのはそつがなく、よい政治が行える神だったんでしょう。
「ふんっ!あんな奴を跡継ぎにするとはオヤジさまもどうかしておるわ。わしならあんなひょろひょろは右手一本でやっつけちゃるが!」
そう怒気を吐く神は、年(とし)の神。成長して「大年(おおとし)」と呼ばれ、戦上手で知られその気性や姿形まで若き日の青年のスサノオ様にそっくりな神として有名でした。後に大国主と呼ばれる様になった大己貴様と国を挙げてその覇権を巡り戦を行い、本拠地である出雲を落としますがまたそれは後のお話。その戦に勝ち事実上、この国を統一した大年様は、 『天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊(あまてる くにてる ひこ あめのほあかり くしたま にぎはやひ の みこと)』・・・・・・長いっ!!!!!!まぁこれは送り名(亡くなられた後の名)なんですが、今は略して「ニギハヤヒ」様と呼ばれることになります。本来はこの神が末子=王位継承権を持ってた可能性が大です。
「まぁまぁ、ニギハヤヒよ。そういきり立つでない。」
五十猛様は穏やかにニギハヤヒ様をなだめながら、さらに奥に座る二人の神に声を掛けます。
「元気ですか~~~?!元気があれば、何でも出来るっ!いくぞぉ~~~!!」
いきなりキャラを変えた五十猛様にびっくりしたのは、奥で静かに飲んでいた、天穂日命(あめのほひのみこと)様。天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)様。※「神」と「命」と「尊」は気分によって換えていますので、この際、気にしないで読んで下さいね~
この方々が、スサノオ様の奥方様方々(奇稲田姫(くしいなだひめ)様・向津姫(むかつひめ)様・天照(あまてらす)様)※”天照”と呼ばれる神様はたくさんいらっしゃいます・・・・・大山津見の神の娘様方々を母親とする、異母兄弟ということになります。この兄弟神の他に、大屋津(おおやつ)姫(別名、かみなほひ)・都麻津(つまつ)姫(別名、おおなほひ)・磐坂日子(いわさかひこ)様・八嶋士奴美(やしまじぬみ)様(別名、初代の猿田彦・佐太の神)・宇迦之魂(うかのみたま)様(別名、三孤(みけつ)姫様・熊野久須毘(くまのくすひ)様(別名、なぎさたけうがやふきあえず)・市杵島(いちきしま)姫様・・・・・・合わせて総勢、分かっているだけで13名のお子様方です。(五十猛様、大屋津姫様、都麻津姫様の詳しい祭りについてはこちらをご覧ください→「神筆 五十猛様一族の神祭」)
その宴に、凄い形相でいきなり飛びこんできた姫がいました。
大己貴様とご婚約中の須勢理姫様でした・・・・・・・・・
続く。
- 次の記事: 海を越えた大王のお話 ⑦
- 前の記事: 海を越えた大王のお話 ⑤
コメント:10
- kabosu 10-11-25 (木) 8:11
-
管理人様
へぇ~~~~。
五十猛様・・・。
いよいよ管理人様とかかわりのある方達の登場ですか?。
ちなみに私は 佐藤 健(サトウ タケル)君も好きです。
(知ってるかな?) - もっち 10-11-25 (木) 21:02
-
管理人さま こんばんは。
お忙しいのにありがとうございます。
うわーっ。凄い方々。
猿田彦様には初代がおられるのですね~っ。
ということは、何代もおられるのですよね?
記紀に超長生きの武内宿禰さまという方がおられたと記憶しているのですが、その方も何代もおられたのかなぁ。
村雲さんの昔話に、一人で”すっご~い”と感激しながら
読ませていただいておりますよ~(笑) - 匿名 10-11-26 (金) 1:55
-
村雲さん
自分に自信を持つってどういう意味ですか?
どうやったら持てますか?
今度ブログに書いてください。 - フウト 10-11-26 (金) 13:13
-
いつまで続くんだろ~・・・ってもちろん平成天皇様までですよね!(爆)期待してますよ~( ̄ー ̄)
- とり 10-11-26 (金) 23:12
-
!大国主様とニギヤハギ様の戦の様子は知りたい…!!せめてそこまでよろしくお願いします_(._.)_
個性ですか~(笑)
損してるのかな?全くわからない(苦笑)ですがありがとうございます。
凹んでめちゃめちゃ挙動不審な自分もいとをかしと(笑)。。。。。本当に、もうちょっと気楽に、年内乗りきりますね。 - 高野山学侶 10-11-27 (土) 1:18
-
管理人さま
氏神さまで聞きたいのですが実家のある地元の神社か現在学校があるためすんでいる高野山の神社かもともと藤原氏らしく崇敬している春日大社かどれが氏神さまになるのでしょうか? - 光龍 10-11-27 (土) 14:34
-
管理人さん、こんにちは。
>(この話はいつまで続くんだろう・・・・・・・)
えぇと、出来得る限り、続けて頂きたいと・・・(笑)
今回の(6)を読んだ後に「神筆 五十猛様一族の神祭」を再度
読みなおして、ようやく理解が深まりました。
というか、私は知識等に滅茶苦茶乏しいので、この一連のお話しは
ナビゲート版の様で勉強になります。
おっと、半分妄想、半分想像なのでしたね。(爆)
今回は神々様の御名前が次々に出てきて・・・
私の頭の中はホニャホニャ(←意味不明 ^^;)ですが。
自分だったら、絶対にどこかで御名前を間違えるなぁ。(断言!)
この昔話を読んでいる私は楽をして読んでいますが、、、
不明な事だらけの中からスタートして、神祭を行なわなければ
ならない管理人さん達は、本当に大変なのですね。 - 己亥 ママ 10-11-27 (土) 20:51
-
うん、思いっきり面白いですよ!
大巳貴神社にもご縁があるので、展開が楽しみですね~
神筆も面白い!期待して待っています。(^-^) - 己亥 ママ 10-11-27 (土) 20:55
-
ゴメンナサイ
誤字、ありましたね…
己 と 巳
己が正しいですね… - 管理人 10-11-29 (月) 15:03
-
kabosuさん
佐藤健さん・・・・・・ってどなたでしたっけ・・・・・(汗)
もっちさん
昔の人間が、ってか人間がそんなに長生きする筈はないでしょ(笑)でも何かしらの根拠があるんでしょうね・・・・たとえば、名声が長く続いたとか。
ゲストさん
「自信は持つな」って、確かどこかに書いてるはずですから頑張って捜してみてください。
フウトさん
はははっ、そこまでやれたらホント凄いですよね~・・・・すみません、途中で心が折れました(爆)
とりさん
そうそう、リラックスリラックス。すみません、大国主様とニギハヤヒ様の戦いは大人の事情で行きつきませんでした・・・・・・
高野山学侶さん
それ全部、氏神様で間違いないです・・・・。もしかしたら氏神様と産土様がこんがらがっておられませんかね?「産土様」で記事詮索でもう一度目を通されて下さいmm
光龍さん
そうそう、半分想像、半分妄想です(笑)でも祭りの最中って楽しいんですよ、これが不思議と。「何か、オレ、生きてる~!」って感覚・・・・多分、神様はこういう変態チックな人間を選んでいるに違いありません。
己亥 ママさん
いぇ、調べたらどちらも使われている場合があるみたいですよ。その時は違う神様かも知れませんが、まぁ似てるから問題ないでしょ。
トラックバック:0
- この記事のトラックバックURL
- http://ryu.uranaido.net/2010/11/24/post_996.html/trackback
- Listed below are links to weblogs that reference
- 海を越えた大王のお話 ⑥ from 福岡の霊能者のつぶやき|本物霊能者の本音