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神床は何のためにあるのか?

さて、続きです。

大嘗宮の「悠紀殿(ゆきでん)」「主基殿(すきでん)」。

それはまったく同じ造りの建物が2つ並んだ状態で設けられます。

中での祭式は秘事中の秘事になっておりますが、永年定説とされてきた折口信夫先生の説に意を唱えられた方がお一人。

その方こそ、岡田莊司(おかだしょうじ)先生。

國學院大學一筋で生きてこられ、神道学者であり、國學院大學神道文化学部名誉教授までされて今年、定年されております。



実はご縁あって、岡田先生を車で送迎する機会に恵まれまして・・・・

そりゃ、もう、岡田先生の本を読んでいたし以前、講義も聴きに伺ったことのある管理人、運転中でもさりげな~く、、、あくまでも、さりげな~く・・・・・・

「先生の書かれた本の、あの部分なんですが・・・・」

「以前の講義でおっしゃってた、あの内容をあれから調べてみまして・・・・」

なーんて、話を繋ぐことに成功っ!


ご本人はとても気さくな方で、おっとりされた方ですがいかにも管理人の想像している「THE・学者」的な方でしてねぇ(^_^;) まー不作法で浅学非才の身でありながら、厚かましさだけは人10倍兼ね備えた管理人にとって、お金に換えられないものでしたね、えぇえぇ。

それを丁寧に優しく授業して下さった懐の深さにも感謝しかございませんが、

話を戻しますと、実際に先生の話では「神床=神様をもてなす(休んで頂く場所)」でほぼ間違いないだろうとおっしゃられておりました。


根拠は幾つかございますが、短い時間で管理人が理解した範疇では

「なぜ令和の大嘗祭は14日なのか?」で書かせて頂いた、『大嘗会卯日御記』の足どりを追いかけると、神床を必ず”避けて”進んだり、戻ったりしている。5歳の崇徳天皇をあやすには、本来であれば八重畳(薄い畳を8枚重ねたもの)を使った方が効率的?なのですが、日記には神床を使った形跡が見当たらない


○天皇陛下が箸で供物をとり、天照大神様にお供えした後、次は共食儀礼を行う。あまり知られておりませんが、その際に天皇陛下は警蹕(けいひつ:天皇の出御・陪膳・行幸などの際に、先を払うために声をかけること)をかけます。天皇陛下自らが警蹕をかけるという事は、そこに天皇陛下より高貴な方がいらっしゃる、言えば天照様がいらっしゃる訳でして、鎮座される場所としては神座である神床ともう1つ別の神座、天皇陛下が座られる「御座」に対する「神食薦」に鎮座されているのが自然なんですよね~だとすると、いよいよ神床は使わない





その様な内容をお教え下さいました(^_^)

先生もおっしゃっておりましたが、実際のところ正解は天皇陛下の頭の中だけで、それ以外にこの世には残っておりませんので、答え合わせは不可能なのですが・・・・まぁ、長年調べて来られて、これが恐らく正しいのではないかと。

その論文を発表されたのが平成の時代だったのですが、それでも國學院大學を創られたに等しい大先生の説を否定されたということで、当時は表に出ないパッシングも酷かったらしいですよ・・・・(ーー;)


結果として、神床は

「神様がおくつろぎになられる、予備のスペース」

という事になりましょうか。

自分も旅館に行って、テーブルの上に乗った酒魚の横で、綺麗にノリのきいたフカフカ布団を眺めながら酒を飲む時ほどテンションが上がる時はございませんしね!(自分は神様じゃないんですが)

食べ過ぎて、飲み過ぎて、風呂入りすぎて、そのままテーブルからゴロゴロ布団の方向へ転がっていく幸せといったら・・・・・・・・まるで快楽の坂を転げ落ちるように、コロコロ、ゴロゴロと・・・・・・

いや、そんな品のない話じゃなかった筈なんですけど・・・。



次は前から友人から貰っていた、「神職と霊能者の違いって何よ?」について(^_^)

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コメント:1

ななお 19-11-29 (金) 3:58

おかげさまで続きを拝読できました。
ありがとうございました。

すめらぎいやさか

コメント
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