墨絵（すみえ）と写し絵（うつしえ）③

つづき。

最後に書いてあった作戦の概要。

・今からそのまま寝て、神様が張ってくれた結界を作ってあるから、（お前を餌に）この部屋におびき寄せ、ある神様に捕まえて貰い、そのまま縁のない世界に連れて行って貰う


・・・・こんなマンガみたいな作戦（笑）



普段、寝る時は師匠の横に布団を敷かせてもらって横で寝るのが習慣でした。

帰ったらすでに布団が敷いてありましたので、目の合図で作戦を理解したことを伝え、床に着く。




どれほど経ったんでしょうか。

身も心もクタクタに疲れている筈なのに、眠れる訳がない。

師匠なんて、軽い寝息を立ててる・・・・・まさか、本気で忘れて寝てないよね・・・？？？

もう朝が来るんじゃないかと思い始めた時、師匠がボソッと小声で、


「・・・・・・・・・来た。」


もう最悪の経験でしたね(-_-;)


普段は神様に守って貰っているのか、単なる鈍感なのか知りませんが、あまり霊障が体にでるタイプでもなく、霊感も少ない方です。

・・・・が。

その日に限って敏感になりすぎているのか、何か仕掛けがあったのか、すっげーーーー感じる訳ですよ。

そんな時に限って(－－)


なんか得体の知れないものが、横に居たり、足元に居たり、移動している。


当時、師匠の家は海のすぐ横にございまして。


寝る時のBGMが ”波の音”

ザブ～～ン、、、ザブ～～ン、、、ザブ～～ン・・・

ってね。


寝る時はいつも、半分酔った頭と胸がいっぱいでして。楽しかったり、嬉しかったり、時々、悲しかったり。

あ～なんか色々と思いだしてきたなぁ～・・・・

今でも寝る時の波の音は妙な胸騒ぎがいたします。


話を続けます。


まだ30代にはなってなかったと思うんですが、


「もう、手を握ってて下さいよっ！！！！（泣）」


って言いたくなるぐらい、本当に嫌な時間でした(;_;)



幽霊さんなんて急に出てこられても困りますが、来ると分かっている魔界の方を待つ心境とか、一生に一度で勘弁して欲しい・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・


その内、近づいているのか、普段では絶対に感じないレベルの鳥肌が左側から襲ってくる。

本気で大げさではなく、左手の指の先からジワッと右に移っていく感覚が衝撃的でした。


「・・・左だ。動くなよ。」（ボソッ）


もうね、この師匠の声でマジで悲鳴あげそうでした・・・・・・


ノソリと起き上がった師匠は、神棚に置いてあった蓋の空いた一升瓶を取り出して・・・・・・・


すみません。

良い子が真似すると危険なので、ここから先は想像にお任せ致します(._.)

すべては師匠のお蔭なんですが、まだ若かった頃の自分はすべてが終わった後の、神様のお礼への祈りが長くて寝不足のまま、「早く終わんねぇかなぁ～」なんて不謹慎なことばかり考えていた事だけは覚えております、、、、

そのまま朝になり、いつも通り眠たい目をこすりながら電車に揺られ家に辿り着いた訳ですが。


良い人が悪くなったり？
悪い人が良くなったり？


・・・・まぁ、最終的には本人の自己責任だと思うし、また人間である以上は仕方ないと感じています。


今考えると、神様はさておき（笑）人間的に現実的に、自分は今の想像以上に師匠に守られてきたんだなぁ～と改めて実感、、、、、あ～久しぶりにお逢いしたいな。



この世と視えない世は本当に表裏一体でして。

なにか人生で壁があって、視えない存在のせいにしてそれを祓う事によって目の前が明るくなることもあれば、魔がさして人生が一変したり、魔が「いつ人生をひっくり返そうか」と虎視眈々と狙っているのも気づかず、フワフワした楽しい日常もあって。

そんな中で私たちは生きている訳ですが。

まぁ、光と闇？闇と光？を行ったり来たりしている人間から、役に立たないアドバイスがひとつあるとすれば(^^)


「生きている以上は強い信念を持つこと。強い信念をもった以上、大抵の固定観念は取っ払うこと」

これ、大事。

これが神界も魔界も渡り歩ける、必要不可欠な要素のひとつです(^^)/

あ～会社で働いている時の自分に言い聞かせてやりたい（爆）

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