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鎮魂の儀について。

  • 2020-05-23 (土) 16:31
  • 神様

「鎮魂」、神道でいえば祭がついて「みたましずめのまつり」。

また、神職養成機関では「魂振(たまふり)神事」とセットで行われたりします。

鎮魂。。。そのまま英訳すれば『レクイエム』となり、本来の意味と違った方向にいっちゃうんですが(「神様」=「ゴッド」とか、「竜馬がいく」=「Ryoma,Go!」みたいな(;´∀`))

神道に造詣が深い、お馴染みに折口信夫先生に結びつけると「まれびと(まろうど)説」や、実際に宮中で「魂振」とセットになっている『鎮魂祭』だとか、考えれば多岐に渡り数多くの論文も発表されている、、、、それぐらい奥が深い・・・・ってか、いかようにも取れる神事でもございます。


かくいう管理人も、神職の資格を取る中で、また奉職する中で何度か「鎮魂の儀・魂振神事」を行わせて頂きましたが、まぁ今回自分なりに「鎮魂」や「魂振り」を解釈すると・・・・・



「鎮魂」は「御魂を鎮める」の意味合いは間違っておりませんが、「魂振り」と絶対に『セット』でないと意味がないことから・・・・

「鎮魂」
自らの魂を魂振神事の為に鎮める、またはその準備をする。その後、お借りした魂を増幅させる神事(魂振神事)の後、自分の体にしっかり鎮める意味

「魂振」
神様からお預かりできる気=魂、を増幅させる為の神事・行事



こう捉えております(´ー`)

神道用語(祝詞や大和詞)で、『恩頼』と書いて「みたまのふゆ」と読みます。

詳しい説明はこちら→「恩頼(みたまのふゆ)とは?」

漢字はそもそも、ひらがなへのあて字でもありまして、後から「恩(おん)を頼(たよ)る」との漢字が充てられた、なかなかセンスある言葉なんですが(´ー`)

興味ある方は調べていただきたいのですが、まぁ簡単に言えば、

「ふゆ」→増(ふ)ゆる、殖(ふ)ゆる、からきておりまして。

あるものが、どんどんと増えていく・・・・といった意味合いのこと。

ちなみに以前の記事で「多少の関わり合いがある」と書いたまま、放置していた内容を書いておきますと(笑)

季節の「冬(ふゆ)」は、気温も下がりほとんどの活動がなされていない季節・時期でもありまして、この時に神様は山に籠って力を蓄える=「ふゆる(ふえる)」とされておりました。



こんな感じなんですが、『鎮魂』そのものは、

「自分の体を依代にして、神様の力(=気・魂)をお借りしましょう!」

借りた力(=気・魂)を体内に取り込み、それを『振る、増やす、増幅』させるのが、

『魂振神事』や行事。

だから自然と「鎮魂」や「魂振り」はワンセット、、、、となるわけです(´ー`)


面白いことに、「魂振り神事」(もしくは行事)の最後は、「神様から借りた”気”を元の場所へ戻す」という作法があります。


「へぇ~これ、せっかく貰ったのにさ、返したら急に力が抜けちゃったりしないのかなぁ・・・・そしたらやる意味なくない??」


これがわたくしの最初の感想でしたが(;´∀`)

古代日本人は素晴らしい思考をお持ちのようで、


神様から力(=気・魂)を借りる(その為に気を受けやすい体や心、魂の準備で鎮魂を行う)

→体内に入れた、神様から借りた力(魂振り神事だと”十種神宝(とくさのかみだから)”)を体内で増幅(魂振)させる

→元のお借りした力(=気・魂・十種神宝)をきちんとお返しする


これが作法の流れとなっております。(´ー`)

これは小さい意味でも、「いただきます」「ごちそうさまでした」と同じでして。

自分が幼稚園や小学校の時は、いただきます!は、「その食べ物を作ってくれた生産者の方々にお礼を言おう!」と教えられ、ご馳走さまに関しては「食事を出すために走り回ってくれた方々への感謝!」ってなことを教えて貰ったんですが、、、、

これも実は、

「神様を食べる!食べて、栄養にかえて元気(もとのき)を出すっ!!」

ってところから来ております(´ー`) 

神様は森羅万象、ありとあらゆる場所にいて、ありとあらゆる”自然のもの、そのもの” だったりします。なので、この理屈から普段わたしたちが口にしている水や空気、植物や動物までも「神様あつかい」なんですよね~ だから毎日、皆さんは神様を食べてその気を貰っている訳です!








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コメント:2

金シャチ 20-05-27 (水) 0:15

こんばんは

このお話は、神様から「気」をお借りして
わが身に取り込み、なお且つ その『気』を増やし

お借りした分は、お返しする・・・という事ですか?
すると、自分の中には 神様の『気』が残る・・・

まぁ!なんてステキな事でしょう!

管理人 20-05-29 (金) 15:53

金シャチさん
そうですよー神様の役割は人やこの国を守ることだけではなく、言葉は悪いですが利用され、利用した人たちがより良い人や国を創っていく・・・これも神様のはかりごとの1つだと思います(´ー`)

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