若き娘のため息（村雲友人帳⑩）

まぁ、簡単にいえば 『同期』 です。同期ですが歳は自分の半分以下。

そんなAさんがつい最近、

「ねぇ、村さん。ちょっと話を聴いてください。」

「いいよ～ひょっとして、あれ？もう仕事に飽きた？辞めちゃう？？一緒に辞めようか、そろそろ自分も飽きてきた頃だしさ！( *´艸｀)」

「村さんは良いですよね～真剣に働いているかと思えば、なにも考えてないようでいつも幸せそうです、、、、ってか、辞めたら奥さんと子どもはどうなるんですか？（笑）」

「いや、実はね。自分は40歳まで結婚しなかったら20歳の子をお嫁さんにするのが夢だったんだよねぇ～どうする？結婚する？」

「・・・イヤです。」

「だよねぇ～じゃ、来世があったらそこで再検討してもらうってことで。で、どうしたの？」

まぁ、そんな感じで始まった話なんですが・・・・・・・



「辞めたい訳じゃないんですけどね。なんか、こう窮屈で、これといって何がイヤだとかはないんですが、なんか、こう、急に疲れる時があって・・・・・」

「うん、うん、それで。」

「だから、”相談”じゃないんですけどね。”悩み”が特にあるわけじゃないし、、、、相談もないから、どうしようかとおもって。」

「おぉ～君はやっぱり頭がいいね。ちゃんとそこまで自己分析できている君はすごいよ！自分は20歳の時、そこまで深く考えたことはなかったなぁ～・・・・・・・・・」


時々、気にはなっていました。

Aさんはいつも元気で明るい笑顔の持ち主なんですが、ときどきスコンと穴に落ちたように暗くなったり、かとおもえば急に今度は明るい”フリ”をした声をだしたり。


「さっき、”窮屈”っていったやない？たぶん・・・・それは・・・・・・おそらく、ひょっとして、自分でも”自分らしさ”を模索中なんじゃないかな？」

「あ～そうですねぇ、、、、表現的にいえばそれが一番しっくりくるかも。でも、素の自分は今の自分に近いとおもうしですね。でも家に帰ったら、こう、ドカーーーーッと疲れがでるんですよね～」

「あ～それならわかる、わかる！もちろん、自分もそうだったよ^^ でもどちらが良いか悪いかは別にして、自分と比べたら・・・・いや、本来比べられんけど、大きな違いがいくつかはあるよね。」

「えーなんですか？歳とか？性格とか？ひょっとして知識？わたし、勉強がまるっきりダメな高校生活でしたからねぇ～・・・・・・・」

「そりゃ、かいつまんだ部分部分的な違いやろ？（爆）それ言いだしたら、同じところがまったくないやろ、所属している組織以外に（笑）」

「えーなんだろ、教えてくださいよぉ～・・・・・」

「いろいろ教えたいけど今日は2つだけね。1つめは、すぐに聞こうとしないこと。まずは今の脳みそ限界を超えて考える・・・・想像するクセやね。そのクセをつけた方がいいと思うよ。2つ目。Aさんはまず、彼氏をつくることやね～」

「あー村さん、また適当にいってるでしょ？！彼氏、今はいませんけど高校の時はいましたよ？？」

「いやいやいや、そうじゃないって。”彼氏を作れ”っていった理由はさ、、、、、、、、、、、、」


彼女がはじめての社会で、いろんな混乱や不安、上からの圧力や夢と現実の葛藤で日々働いているのはよくわかりました。

なんかオジサンになったら、その必死さというか一生懸命さが心に響くんですよねぇ、、、、やっぱり自分も歳をとってしまったか(;´∀｀)


”自分らしさ” なんて本当はいらない。

”自分ひとつ” あればいいし、”らしさ”なんてもんは本人が自分の個性をどう自覚するかだけの話でしょ？そんなもん、あとから勝手についてくる。


このまま、純粋で妙な正義心をもったまま、迷い、苦しみながらガツガツ生きて欲しいと思う反面、やっぱり少しでも希望をもって生きて欲しい・・・・・そんなことを願うようになった夏の日。


「だったら、村さんだれか良い男を紹介してくださいよ！」

「ほ～ら、はじまった。それ、”欲しい欲しい病”やねぇ、、、1つめのアドバイスを思い出してみ。どうやったら彼氏ができるのか、もう一度客観的に考えてみよう！”好きな人と付き合う”のは大前提だけど、好きな人はどんな人で、どこに生息しているかぐらいは想像してみようよ。だいたい、自分の周りなんて癖があるやつばっかりで、、、、、いや、おかしなクセしかないオッサンしかおらんよ(-_-) Aさんさ、最近友達と遊びにいってる？」

「いやぁ～休みがまず合わないし、大学生や短大に進んだ子も多いし。なんか心の距離があいてしまって。そんな中で紹介してとか、嫌ですよね、、、、、」

「”窮屈”と感じるのは当たり前やん？だって今までとは環境も、状況も、責任も、なにもかも違うやん。お金だって、学生に比べたら大金もらっとるやろ？・・・・これでいつも通りだったら化け物クラスだよ。

とにかく、そのお金と時間を有効に使ってさ、いろんな場所にいっていろんな人と接してね。いろんな自分をだしておいでよ。職場の自分なんて、そのうちのたった一人の自分なんだから、”どれがホントの自分なのか？” なんて考えちゃもったいないよ～どれも、これも全部自分だと思った方がいい。

彼氏一人作るのは至難の技だよ？現実はそんなに甘くないから、夢みる夢子ちゃんであっという間に時間は流れる。だから、作るのなら本気でいろんな場所や人にあわないと、、、、まぁ、一度本気でやってみてよ。これが結構、難しい・・・・・でも残るのは結果じゃなくて、その経験だからね。クセのある、むしろクセしかないオッサンでいいなら数人候補がいるけどね（笑）」

「じゃぁ、まずは友達誘って・・・・いや、最悪ひとりでも今度一泊で湯布院でもいってきます！」

「うん。悪いこと想像しても、なーんも良いことないからね。ご祈願もしっかり奉仕してさ。神様はみてくれているんだから、そこから”愛”が生まれるかも知れんやん？そういえばここだって、チャンスは多いよね～やることが多いとボヤく前に”結婚式”に集まる未婚を狙っていけっ！・・・・・そんな目をギラギラさせている巫女がいる結婚式なんて、自分はイヤだけどっ！（爆）」

「はいっ！！！」

オリンピックをみてると、本当に若い選手が日の丸背負って、世界の舞台に堂々と立っている。

嬉し涙も、悔し涙もちいさな頃から打ち込んできた”何か”があって素晴らしい！と思う反面、自分は曲がり角に落とし穴、フラフラと低空飛行したかと思えば、急になにかの”アクシデント”で勢いづいて大気圏を突破したり・・・・・・・

・・・・・どんな環境であっても、現在の達成感と将来の夢があれば、そんな自分の人生が好きだったりします。

後悔はいっぱいあるけど、その分年甲斐もなく可能性を感じてみたりする。

今はリアリティに富んだ夢があって、制限や制約いろいろあっても、、、、その中でも、その中でだからこそより一層、輝けるものがある。

たとえ”凡人”であっても、Aさんのように若い人にはキラキラしていてもらいたいですよね～「凡人の中の、最高の凡人であれ！」って感じ＾＾

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村雲の自己満足ではありますがモチベーション維持の原動力になってます。