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自然から愛された神。五十猛様のお話⑤

  • 2014-11-28 (金) 11:16
  • 神様

つづき。

丹生族の長、、、、それは、赤土を掘り出し、そこからみづかね(水銀)を作り出すのを得意とした一族でしてその長は代々、同じ一族がやると決まっていたのですが、その赤土がついに尽きてしまいそれと共に丹生族の結束力も自然に弱まっていき・・・・・・

あるものは一家を引き連れこの集団から離れていくもの。
あるものは土地の取り合いを行い、自然に消えていくもの。
あるものは山を捨て、生活を捨てて他の族とあわさるもの。

そしてあるものは、生まれたちや山を捨てられず、忍耐に忍耐を重ね、しぶとくこの地で生き残っていく・・・・・・・これも自然の流れかも知れませんね。



丹生の長についに会えることになった五十猛様。

ここよりいくつかの岡を越え、ついに見渡す限りの広い大地(佐賀平野)がみえてまいりました。

佐賀平野、、、、、、それは筑紫平野にも負けず劣らず、見渡す限りの自然、その中に田畑がみえ、あちらこちらからは人が起こした火より煙がもくもくと天に広がり、なんとも美しい風景・・・・・・五十猛様とご一行は息を呑みます。筑紫平野とひとつだけ違うところ、、、それは平野に入り乱れて入る 「小川」 と「池」の量でしょうか。

佐賀県と、佐賀県に隣接した福岡県側になるのですが「柳川」・「大川」は周りの土地に比べ海抜地が低く水はけも悪かったため、現在で ”クリーク” と呼ばれる水路が縦横無尽に走り回り、水はけを良くしております。今でもそのクリークに浮かべられて観光できるドンコ舟は有名ですし、この水路からとれる 『うなぎ』 は柳川の代名詞といっても過言ではありません!柳川のうなぎ、めちゃくちゃ旨いです!

さて話を戻しますと・・・・・

その水路を使って、村人達はそこから舟を使って海にでるもの、また福岡県の昔でいう怡土の国と同じように、壱岐や対馬と交易していた集団も当時は少なくなかったようです。


ここまでの途中、すれ違う村人すべてにジロジロと眺められ警戒の視線しか送ってきませんでしたが、丹生津姫が一緒にいる限り誰も逆らえないような雰囲気でした。


(この姫は長の家に生まれた姫神であるには違いない、、、、が、この身なりは少し立場が違うような、、、、、、これがこの国のしきたりなのだろうか・・・・・・・・)


歩きながらも五十猛様はいろいろ考えておりましたが、ついに平野より道がそれ、その辺りでは一番高いと思われる岡の麓、そこに丹生の長はいらっしゃるようです。

見張りの兵もいましたが、丹生津姫様の姿を確認すると目礼によって通されました。


「それでは父、丹生の大王にさきにあってきます。皆様は、しばしここでご休憩を。」


「姫神よ、よろしく頼む。」



丹生津姫様の姿がみえなくなったと思いきや、思った以上の早さで姫神は戻ってまいりました。

「大王がお会いするとのことです。・・・・が、五十猛様お一人を呼んでこいと。・・・・・・わたくしも同席を許されませんでした。」

丹生津姫様のお顔は少し困惑気味でした。


「五十猛様、これは何かの罠ではござりますまいか。あなた様お一人を行かせるわけには参りません。」

いろめきたつ部下を抑え、五十猛様は静かに申しました。

「よし、いこう。こちらがお願いした以上は、相手の申すことを受けるのが筋であろう・・・・・・・。よいか、わしが戻らなかった場合は、決して争うな。できればお前たちはこの村の人間の一部として生きよ。」


五十猛様はのっしのっしと、次は姫神ではなく護衛のたくましい男の神に連れられて長の部屋へと向かうのでした。


つづく。




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