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付喪神(九十九神)とは?

  • 2008-04-05 (土) 2:35
  • 神様

付喪神(つくもかみ)と呼びます。これは当て字らしく
本来は『九十九神』が正解だとか・・・・

実は管理人はこの神様が大好きです(笑)

もちろん、お会いした事はありません。だいたい、自分が交信を頂いているのは
守護霊様or古事記に出てくるような名を持った神(神霊様)が多いためです。

でも何て言うか、、、この言葉の響きから、、、少し怪しくもあり(よく妖怪の本にも出てますよね?)長さを感じさせ、そして神社で祀られる方々とは一線引かれたような寂しさ(?)に愛着を覚えてしまいます(笑)

九十九神は、

「百年経つ前に捨てられた物に取り憑く神」
「祟りを起こす神」
「神=髪=長いと通じ、古い物や道具に念が重なって入り込み生成されたもの」


だとか、いろいろな説がございますが・・・・・何か身近なものを感じますよね~



この方々は一体、どなたなのでしょう?
『祟ったり、幸運を招いたり』との時点で、使い手の「念」が関係している(大切に・粗末に扱った)ことには違いないのですが、その使い手の念で呪がかかったのか、それとも他の霊さんが入るに相応しい器となったのか・・・・定かではありません。(強いていうなら、、、それぞれでしょうか?)

神。。。と名がつくならば神。しかし、その『物質』を依りしろとされ、異形の形を取り、本来のその物質の範疇を越えて予想外の動き・・・・この辺りが恐れられる理由の一つでしょうね~

神様が人の心に多く存在していた時代。
おそらく、闇と光、神と鬼、自然と人の心。
全てが調和され、バランスのある世界であったであろう、古き良き日本。
バランスであるからこそ、「一方だけ」じゃなり立たないんじゃないかと思います。

人は妖怪や百鬼夜行を恐れ、それを退治(?)する為に活躍する祈祷師や陰陽師たち。

管理人も幼い頃、祖父をなくし99歳(偶然にも九十九(笑))まで生きた、その兄である一家の長から「お前のじいさんは、道で狐にばかされてなぁ・・・・」「ある日、家に帰る途中にヌリカベに道を阻まれて・・・・」なんて~話を目を輝かせて聞いていた記憶があります(笑)昔はきっと身近にいたんでしょう。「神」も「鬼」も「妖怪」も。

以前の日記に書きましたが、神様いわく、

『昔は直接、みなの人間と話せた時代もあったものじゃが・・・・』

と嘆いておられた事がありました。おそらく、神が人の心からいなくなる(厳密に言えば「いなくなる」・・・より「忘れ去られる」かな?)と同時にバランスであった鬼も妖怪も姿を消す・・・これが本当の話ではないかと。そう考えるとぼんやり、「あ~一年間でいいから昔の江戸時代や平安時代に生きてみたいなぁ~」と切に思ってしまう管理人です。

話は変わりますが・・・・・・最近、「桜」奇麗ですね(笑)

管理人が桜を見たときに必ずと言っていいほど思い出す話があります。

『花あわれ せめてはあと二旬 ついの開花を許したまえ』 ~桧原桜(ひばるざくら)~

時代は、昭和59年18年前の出来事です。
福岡市の南区に長住団地と桧原の間に二つの池に挟まれた幅4M程の狭い道があり、当時、交通混雑緩和のため、道路が拡張される計画で桜の木も伐採される予定でした。このもうすぐ切られる運命にある、桜の木達のつぼみはすでにふくらんで開花も間近かでもあります。

そして工事関係者がある日、一本の桜にかかっていた紙を発見します。

そこには『花守り 進藤市長殿 』(当時の福岡市長)宛てと名前が書かれ、 「花あわれ せめてはあと二旬 ついの開花をゆるし給え」 の歌が書かれた詠み人知らずの短冊でした。誰もが道路拡幅の必要性を知るだけに工事反対とか、差し止めを求める抗議はなされていません。しかし、道路工事が進行して行く現場を見た名なしの歌人がこれから次々に切られる桜を思うと心を痛め、また憐れみ、( ようやく桜の蕾も膨らみ、開花が間近。せめてあと2旬(20日)ほど待ってやってくれませんか・・・・・)と自然を愛する謙虚な訴えだったのでした。 これは多くの人の心を打ち、新聞にも大きく取り上げられています。そして当の「花守り」と名指された当時の市長はすぐに返歌を詠い、その短冊を同じく桜の木に下げさせます。

 「桜花(はな)惜しむ 大和心のうるわしや 永久に匂わん 花の心は」

(たとえ市長であっても決定され、すでに実施されている公共事業を一人の私情では止めさせるわけにはいかない。それでもなお花を愛する大和心は麗しく、あなたのその心はしっかりと受け止めましたよ)という意味の返歌でした。それから市長は工事担当者に「桜の散り終わるまで何とか待てないものか」と走り回られます。時は年度末の事業。ただでさえ、工期の遅延は許されないし、市長としての資質が問われることでもあり、おそらく市長をはじめほとんどの工事関係者は苦悩よりほかはなかったと思いますよ~

しかし花を愛する大和心を持つ一人として、花を守ってほしいとの社会の声を力に市長は桜を活かす為に大きな決断を下しました。大幅な予算の超過修正と練りに練った事業計画を変更と引き換えにして。(更にこの変更を生かすため、歩道と小公園まで作られました)そして今でもこの話と共に 『桧原桜』 として地域の住民に愛され大切に残っています。きっと今の季節に立派な桜を咲かせているに違いありません。

歌を詠んだ名なしさんの心もさることながら、それに心を動かし尽力された当時の市長 進藤一馬さん、そしてこの物語を大きく取り上げた当時の住民達を含めたみなさんの、「心」や「想い」や「念」。桜に宿っていた(毎年、人の心を動かす力を持っていた)「桜の精」(笑)これを 『九十九神』 と呼ばせて頂いてもいいんじゃないかと思います。

その力が全て一緒になって今もこうして多くの人の心を癒してくれています。

どの力がどう作用したかも分かりませんし、「九十九神?そんなのいねぇよ。」と一言で終わらせられれば何も返す言葉がありませんが・・・・・「これが九十九神様の力なんだ」と、管理人は信じています。植物も動物も、人が日常に使う道具に至るまで昔から日本人は 「神が宿る」 と信じてきました。みなさんの心にも改めてご自身の心の中の神々様を生き返らせ、その力を持って多くの人や物に宿る神々様にたくさんの影響を与えて下さることを管理人は切に願っています。

次回の日記→ 「九十九神に会って来ました! ~桧原桜 (ひばるざくら)~」

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コメント:14

みみ 08-04-05 (土) 8:39

なるほど~…なんとも感慨深い内容です。物や自然にも魂があって、人を愛するのと同じように愛情をかけて、大切にしたいもんだ…とつくづく思いました(^-^)

スパイ 08-04-05 (土) 9:48

おはようございます(*^_^*)

九十九神・・良く「ゲゲゲの鬼多郎」で観ますけど(笑)
イメージは何となく「恐い」とか「悲しい、寂しい」と言ったマイナスのイメージで・・「憑く」のにどうして神? と、漠然に思ってました(+_+) でも管理人さんのお話を読んでると、「あ、そうだよな。。」と納得する場面もあり(笑)

テレビの妖怪談議とか、キタ郎とか。。九十九神のことは「悲しいお話」になってます。大体・・。
ただ、私も好きか嫌いか?と言えば好きなようで、(知らず知らず脳裏に残ってる・・)正確には、この「念」が好きで(笑)

昨今は物質的に豊かになりすぎて、人は物事に執着をしなくなったと思います。私はそれが悲しいというか寂しいというか・・。執着=ストーキングなんて、極端すぎる世の中になってしまった・・と、思ってしまいます。
(少し前は「ストーキング」なんて言葉、無かったですからね。)

八言 08-04-05 (土) 16:46

すごくいいお話ですね<桜
歌を読んだ人も、奔走したすべての人達も、すべてに拍手!を送りたいです。

九十九神は、やはり、「寂しい」「恐ろしい」「悲しい」イメージがあります。
以前プレイしたゲームでも「神」というより「あやかし」として登場してましたし。

でも、「なんにでも魂が宿る」と信じる感性は、すごく好きです。
例えば、今でも、パソコンや車など「買い換えようかな~」と考え出したら
がんばって動くとかそういう話も聞きますし、
日本人のDNAには「物に宿る魂」の物語が刻まれてるのかもしれないですね。

管理人 08-04-05 (土) 22:21

みみさん
そうですよね・・・自分も我が身を振り返り、いつも当たり前の様に
手荒く扱っている物や自然に対して猛反省中です、、、、
みみさんの周りにも、きっと大切にしてくれる事を願ってジッと
待っている九十九様がいらっしゃるはず!
ぜひとも、みみさんの暖かい心を送ってあげて下さい・・・・・(笑)

管理人 08-04-05 (土) 22:44

スパイさん
こんばんわ!(笑)
神も、反対に存在するものも、おそらく人の心で変わると思いますよ!
ゲゲゲの鬼太郎、、、古き良き時代のバイブルですよね(笑)

「昨今は物質的に豊かになりすぎて、人は物事に執着をしなくなった」

これ、おっしゃる通りですよね。。。「物質」に飽きた人たちは、「精神世界」に
興味を持ち始め、本当の意味で何一つ大切に出来ないまま、次のブームに
走っていく。。。精神世界とはそんな奥が浅い訳ではないのに・・・・
次は何が来るんでしょう。。。。ブームがブームで終わらない事を祈ります。

管理人 08-04-05 (土) 22:52

八言さん
「物に宿る魂の物語」。。。。なんか良いですね!!
もし機会があれば(ってもうすぐシーズンが終わっちゃいますが)
一度、この桜の花を皆さんに見て欲しいですね~
ぼんやり座っているだけでジーンとくるものがあります。
ここの桜は「魂の物語」を想い出させる力を持っています!!
いつも以上にほのぼのする事、間違いなしです。

藤子 08-04-22 (火) 13:14

感動しました。

紅玉 08-04-23 (水) 0:49

九十神のお話もさることながら、
桜のエピソード、いいですねぇ。

桜ってすごい、エネルギーが強いんですよね。

だからと言うわけではないのでしょうが
桜は人の心を惹きつけますね。
というか、心をくすぐるというか、ワクワクさせてくれます。


桜の思い出はいっぱいあるのですが
このお話も、新たに加わりました。
ありがとうございます♪

管理人 08-04-23 (水) 4:00

藤子さん
ありがとうございますm(_ _)m
藤子さんが桜を見る季節に少しでもこの話を思い出して頂けたら嬉しいです!


紅玉さん
桜は日本の象徴ですよね~ほんとうに多くの人の心を惹きつけ魅了してくれます。
そして可憐にたくましく生きる幹、はらはらと落ちる花びら。
全てをとっても日本のわび・さびです。桜が美しい国に生まれた事に感謝です。

裕子 11-01-20 (木) 19:52

初めまして。
すごく読みいってしまいました。
私の周りには霊能力がある人が多く、その方々から私も霊能力がありかなり強いと言われました。
実際に見たり、声を聞いたりはできなくて感じる事しかできません。
周りから、お仕事が始まってるよと言われますが、現実問題じぶの力をどの様に使えばよいか解らず、力のコントロールもできません。
どの様にしていけば良いのかアドレスをいただけたらと思い書き込みをしています。
図々しくてすみません。
宜しくお願いします。

勾玉チャン 11-02-19 (土) 23:25

こんばんはです(^-^*)/『九十九の神』を、とあるサイトで、見て気になり探していました。偶然、こちらを、見掛け訪ねました。………あの、貴女には、私が見えますか?今、自分が、やっぱり受け入れられずに居ます。私には、体温等無いものが、動いて見える様な…人と、同じ物を見ても、全く違う物に…文字が、書いた人の温もり、優しさを伝え…感情が、見え感じる。血液型も、見抜いたり…
別の空間に、居ます。私は、悲しみ泣く心の悲鳴に、手を差し出すけど…私を包み、癒せる人が、居ない。私の周りには、九十九の神が、居る?だから、動いて見える?話しを、していると感じるのは、錯覚ですか?感受性が強く、洞察力も、半端じゃないかも…瞬時に、相手を、ほぼ把握出来たり…
目の前の人と過ごす未来が、僅かな時間で、解る。未来を、心が捕らえる。言葉や文字の、嘘も…会話は、算数…質問と、一つの答え。相手の望む言葉が、解るから…

すみません。いきなり妙なカキコミして…ちょっと、さ迷い過ぎてますね……

11-12-06 (火) 14:06

読んでいて、涙が出そうになりました

まほろば 13-06-06 (木) 0:01

はじめまして。

素敵なお話をありがとうございました。

こういう人間がいる事、凄く嬉しく思います。

桜の木、本当に良かったです。

てふてふ 17-01-20 (金) 22:19

はじめまして。
付喪神様のお話とても興味深かったです。
実は私が持っている龍笛、横笛なんですが
軽くなったり重くなったり不思議な笛です。
触れるととても優しい気持ちになれますね。
大事に大事に扱っていたのでそれでなのかなって思います。
彼の姿が視えないのがとても残念ですが…;
とても良い話が聞けて幸いです。ありがとうございます。

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