- 2016-02-24 (水) 18:50
- その他
最近、嫁さんが買ってきた子ども用CDに収録されていた 『北風小僧の寒太郎』。
この歌を聴くたびになぜか切なくなって、”寒太郎” が異様に恋しくなったりするんですよね、、、、、わかります?この気持ち。
自分の中では冬の名曲、レミオロメンの 『粉雪』 に匹敵するほどの恋しさなんです・・・・・・。
皆が 「寒い、寒い・・・・」と敬遠する冬。
(あ。もちろん、管理人もです・・・・・)
その中で、「冬将軍」 ほどのインパクトも残せず(なんせ”小僧”なので)、その先鋒として走り去っては何事もなかったかのように姿を消してしまう、寒太郎・・・・・・
いろいろ調べてみると彼は季節風の一種を擬人化されたもので、越後から関東の方へと寒気にのってやってくる(もしくは寒気そのもの)らしいのですが、、、、、「結局、どこに向かって消えていくのだろう」・・・・・・・と、いつも疑問におもうしその後を案じてしまう。
おそらく、のちに控える 『冬将軍』 の”露払い的”なお役目なのか?
いや、おそらく万年”小僧”の身分なので(ここでの”小僧”は年が若いわけではなく、身分にかかわらずチョロチョロと隠密に、よい仕事をするイメージ)、そんな大層な役をもっている筈もなく・・・・・ひょっとすると、がんばったとしても、みんなに「冬がきたよ。」と知らせるためだけの役回りレベルなのかも知れない。
「今年も町までやってきた~」 の描写のあとに続く、彼の初のセリフは、
『冬でござんす』 って・・・・
小僧のわりには、かなり古風で侠客の雰囲気さえかもしだしている、この一言めのセリフ。
必要以上に人に干渉もなければ、触れ合おうともしない。人に厳しく自身にも厳しい雰囲気・・・・・・彼の仕事はただ、颯爽と”走り去る”のみ。・・・渋い、渋すぎる・・・・・・
さらに、歌詞の二番目で、
「口笛吹き吹き一人旅~」
だって。あ~やっぱり寒太郎はひとりなんだよね~そうそう、ここで仲間といちゃいけないんだよ、寒太郎は。たった一人でも、その影響力は絶大。まさに ”孤高の男” って感じ。
口笛だって、きっとハッピーな曲ではない。
「ヒューン ヒューン」「ヒュルルンルンルンルン」「ヒュルルルルルルン」
と、、、、、ただ機嫌がよい時に、ちょっと調子にのって口ずさむ口笛・・・・・みずから発して自己主張するものでは決してなく、走り去ることによって気圧に摩擦ができたり、モノとぶつかりながらもその存在を知らしめる音。
そして何より驚くのが、そのあとの寒太郎のセリフであろう言葉。
『寒うござんす』
・・・・・ここで、「え?」と思われる方も多いかも知れない。
「寒うござんす」?寒いの?え?寒太郎が”寒い”だって?だって寒太郎が寒気そのものじゃないの・・・・・??
でもご安心を。
これは彼自身の感想ではない。
寒太郎は本来、寒がりでも別にやせ我慢をしているわけでもない。
(なぜなら、彼自身が寒気だから)
きっと、一瞬寒気に触れた時、ブルッと身を震わせる自分たちに気をつかってくれ、その立場になって彼なりに表現してくれているに違いない。もしくは、、、、誰も言葉にせずともわかる感覚を、あえて彼自身が口にして 「風邪をひかぬように・・・」 との想いをかねて、無意識に理解させてくれているのかも知れない。
そう考えると、次のセリフ、
「電信柱を泣かせる」勢いで、
『雪でござんす』
とわざわざ知らせてくれる必要がないことにまで、合点がいく。
なぜなら、雪を降らせるのは寒太郎の仕事ではない。
そもそも北風の小僧である寒太郎にそんな力があるはずがない。
おそらくこれは、自分たちの身を案じた寒太郎からの、一種の想い・・・・・・・あまり人に干渉しない寒太郎が自分たちにむける ”精いっぱいのやさしさ” ととらえるべきだと自分は思う。
その寒太郎は、どこから生まれ、どこへ向かって消えていくのか。
漢、寒太郎。
いつもこの曲を聴くたびに、この寒太郎のせつない優しさが身に染みる。
そして今現在、人に「お体ご自愛くださ!」なんてメールを送りながら実はちょっと当の本人が風邪気味であるこのブログの管理人は、この寒さが大っ嫌いなのである。
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コメント:4
- ひろ 16-02-24 (水) 21:27
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みんなのうたシリーズですね!
北風小僧の寒太郎は11月くらいからオンエアされていたので、冬がやって来るぞ〜っというイメージでした。
大好きで毎日子どもに小節をまわしつつ「かんたろー」の合いの手付きで熱唱しています。
同じみんなのうたシリーズの「雪祭り」で私は粉雪ばりにキューッとなります。
CDを探していたのですが、どういった題名のCDか宜しければ教えて頂けますでしょうか?
我が子は母の子守唄と見せかけた熱唱を聞きつつ、すっかり昭和の子です。。。(・・;) - まこ 16-02-24 (水) 22:36
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いつも楽しく読ませていただきます。
この歌はNHKの『みんなのうた』で放送されていましたよね。
私は北島さぶちゃんの歌うver.がお気に入りです。
寒太郎は、ひとりぼっちで淋しくないのかなぁ~、なんて心配していました。
ずいぶんな大人になった今でも、風の強い寒い日は、寒太郎を探したりしています。
何度も言いますが、私はかなりの大人です。
で、……カラオケで歌うこともあります。
大好きな歌です。 - ブーシュカ 16-02-24 (水) 23:39
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寒の戻りが中々な今日此の頃ですねー。
北風小僧のかんたろう、私は近年は、歌のお兄さんバージョンで観ていたので、ニヤけているイメージに刷新されております。
昔の冬の歌では、ぽんぽこ山の子ダヌキポンポンという歌が大好きでした〜。 - 管理人 16-02-26 (金) 18:34
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ひろさん
こんばんはひろさん。ウチのCDは、「こどものうた!」ってタイトルのもので寒太郎の他に、「あんぱんまん ドラえもん 北風小僧の寒太郎 アナと雪の女王 カメハメハ 妖怪ウオッチ 」が入っているものです(ごめんなさい、CDタイトルは嫁の車の中にはいっているので今、確認できず(汗))歌をみんなで聴きながら大声で歌っていたら子どもが急に喋りだしたので驚きました。たぶん、その手のCDで一緒に歌えばなんでも喜ぶと思いますよ、たとえ昭和の歌謡曲でも(^^)
まこさん
寒太郎、いいですよねー絶対にそこら中に居ますよ、彼らは。いや、彼は。かわいい恰好をしている姿が希望です。
ブーシュカさん
寒太郎はニヤけちゃダメですよ!渋さが半減しますっ!(笑)ぽんぽこ山のタヌキさん、おっぱい飲んでネンネして~とは違うんですか?はじめて聞きました、、、、、