- 2012-07-21 (土) 14:55
- その他
つづき。
著書の中に出てくる、「ヒーリング」「神」「魂」「霊性」「スピリチュアル」などのキーワードについて、自分の中でも今までの概念と疑問に思っていた事、、、、考慮すべき点を発見したんです。が、それを書かせて貰うにはトラウマのもう一つの特徴、「トラウマは人生を打ち砕く」を説明しないといけない。トラウマは人生を打ち砕く、、、、、これは言葉の意味、そのまんまですね。
たとえ人生に何が起ころうとも、自分の信仰心や世界観は変わらないだろうと、私たちは信じています。しかし、トラウマに出遭うまでは、私たちはそれがどのようなものか、理解できません。トラウマは圧倒的な威力をもち、簡単には耐え切れない体験です。そして、一旦それが起こると、自分自身や友人や家族、さらには宇宙における自分の立場に対する観念が、まったく以前とは違ったものになってしまいます。人生そのものの見方が永久に変わってしまう場合もあります。
もう10年以上前のことです。当時は人を視だしたすぐの時に、自分はワンルームで会社勤めをしながら夜、人を視ておりました。ある日かかってきた電話。それは数ヶ月前に強姦された女の子の母親からで、「娘が最近、幽霊をみるようになってきた。神様の力で娘を元に戻して欲しい。」と。彼女のトラウマはとても強く、直接会うことも出来なかったので数ヶ月に渡って電話のやり取りでした。
はじめはほとんど会話になりませんでした。自分の声を聞くと、彼女は声が出なくなるんです。自分は辛抱強く、内容について相手が話しをしてくれるのを待ちました。4・5回ほどして、ようやく意思の疎通ができるようになった頃、ある時に女の子の方から 「直接、自分に逢いたい」 と言ってくれるようになり・・・・・・・自分は有頂天になりました。ここまで時間をかけて、ようやく最低限の信頼を勝ち取り、これでひょっとしたら彼女自身の人生が変わるんじゃないかと。自分は経験も浅く、若さもあって「人を救いたい、それが自分には出来る」という正義感の裏に、「自負と驕り」があったのは間違いのない事実です。
母親が部屋の中まで付いてくるという提案も彼女自身が断り、それを尊重しようと自分と母親は話し合って決め、母親には車でマンション前に待機して貰い彼女が直接部屋に来てくれるとなった当日・・・・・・彼女は自分の部屋に入り、一時間ほどおだやかで静かな時間が流れました。最初から最後まで彼女はぎこちないを通りすぎて、落ち着きのない様子でしたが「一つの部屋に男といるんだ、仕方ない。」と自分は考え、最後はお互いにニコニコと笑顔で別れました。彼女がきてくれた次の日、母親から貰った電話の内容を聞いて、自分は目の前が真っ暗になったのを覚えています。
電話の内容は、「帰った夜に手首を切った。」というショッキングな内容でした。
原因は・・・・・当時、ワンルームにあった「折りたたみベッド」が彼女のトラウマを誘発したこと。すべて神様に見透かされているんだと思うと意味がわからず急に恐ろしくなり、彼女は半分意識が飛んだまま、静かなパニックを起こしてしまったこと。
彼女の傷は浅かったので命に別状はなかったのですが、当時の自分はどうして良いのかも判らず、自分もなぜか怖くなって涙を流しながら師匠のところに電話したのを覚えています。
彼女は一時間の間、ずっと耐えていたんでしょう。体の衝動を頭と心で抑えながら。その後は彼女と二度と逢うことはありませんでしたが、最後に母親から聞いた時は、「犬のトリマーを目指す予定」ということと、「不思議とウチに来てからパッタリと幽霊をみなくなった」とのこと。なぜ、彼女が幽霊をみなくなったのかは今もって分かりませんが、今は彼女が彼女のもっている、いやそれ以上の力を発揮して今の時代を生き抜いてくれている事を祈るばかりです。
それから10数年たった今でも、自分は未完成のままですが、それなりに経験を積んでいろいろと考えるところはあります。「人生を変えるトラウマ解放エクササイズ」の中で、霊能者として何点か、さらに考えないといけない箇所がありました。
つづく。

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